家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。



   あまねく地に祝福を   
三成の眼前に広がる景色は地平線が見えないくらいに巨大に城を取り囲むように寺や民家が建ち並んでいた。

電車もないばかりか、眼下を歩く平民の服装は皆着物だ。確かに現代でも着物を着込んでいる男女はいるが、ここに見えるのは全員が着物着物。

雲が流れているし目の前を過ぎていった鳥は作り物ではない。最新鋭のCG合成でもあるまい。

青ざめた三成は家康へと顔を向ける。

「日付の確認だ。いま何日だ」

「慶長4年だが。文月の第三日だな」

「は?慶長?!文月って・・・じきに関ヶ原の合戦の日ではないか?!」

「あ、それは知っているのか三成は。いや合戦の日取りまではまだ決めていないのだがな」

家康から景色と日付を教えられ三成は眩暈がした。

「お前は、徳川家康、なのか?」

「変な事を聞くんだな三成は。そういう三成はいいのか儂の所に居ても。それとも気が変わってくれたのか?それなら儂は大いに嬉しいのだが。戦なんて今から中止にしたっていいぞ」

「戦?お前と私がか?とんでもない!私にはお前と殺し合いをする理由が無い!わけも分からず死んで堪るか!!!」

「妙な事ばかり言ってくれるな。三成とは戦いたくないから三成に合戦の意思が無いのであれば儂としては嬉しいのだが、それにしても、先程お前は記憶は失っていないと言っていたぞ?なのに儂が憎くないのか?」

「私がお前を憎いとは何だ。さっきから何を前提に私と結びつけて・・・家康?!!そうか・・・」

三成が後ずさる。

「三成?」

家康が心配して三成に近付く。

(こ、ここは、戦国、なのか・・・そうか・・・私は過去に)

「い、家康。私の言葉を信じてくれるか」

「勿論だ。三成は絶対に嘘は付かないからな」

「・・・私は、お前の知る『石田三成』ではない。私は、お前の知る時代の先、未来から迷い込んでしまったようだ」
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