家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。



   あまねく地に祝福を   
「未来の三成?確かにいつもの三成とは随分と穏やかであると思っていたが」

「私はあまり歴史に詳しくないが知っている限りで関ヶ原の事を教えてやろうか。戦はお前が勝つ。半日で決着が付くぞ。石田三成には人徳がないからな裏切りが続発して、大敗する事になる。お前の追っ手から逃げ切れず、捕まり、お前は石田三成を京都で斬首する。お前は晴れて将軍になり300年徳川の時代が続く。その後は徳川が天皇に政治を返還して天皇が治める時代となるが平和である事には変わりない。私はお前の世界から400年後の時代から来たという事になる。良かったなお前の政治は誤りではないぞ」

「何かの予見か?それにしたって儂は三成を殺したいと思っていない」

「過去に起こる事実だ。私がお前の知る石田三成だとして、負けを認める男なのか?私にはお前の真意は分からないがお前が個人を殺したくないかどうかに関わらず殺す事になるんだろう」

「未来・・・」

「信じられないか?生憎私を西軍に送られても、私には特に戦をしようと思う理由がない。私はこの時代の石田三成ではないから責任が持てない」

「うーん、少し残念だなお前が未来の三成だとすると儂はどうしても三成と戦わなくてはならない事となる。記憶を失った三成であれば戦は避けられたのかも知れないのに」

「そうか、未来か。なあ三成。お前が未来の三成ならちょっとこれは適当に外に出せないな。さっきみたいな場面に遭遇したら、三成が死んでしまう。それはいくらなんでも儂は認めない。腹心には儂から何とか言うから、帰れる目処が立つ迄身を寄せていろよ」

「だが困ったな。呼び名が・・・あ、悪いが、佐吉と呼ばせて貰えないだろうか」

「仕方が無い。好きに呼べ」

(なんだか昔に戻ったみたいだ)

「では佐吉。儂が呼ぶ迄ここで待っていてくれ」

三成は己が居る場所が戦国とはっきり認識すると、少し落ち着いた。正確には自分が居るべきではない時代に放り出されて不安ではあるのだがそれでも家康と名乗る男が自分の世話を焼いてくれており少なからず立場を把握するのにはそれ程時間は掛からなかった。

文献のみ伝えられている品々を間近に眺める。歴史にはさほど興味があった訳ではないが、こう目の前に失われている物が間近にある事に多少の興味が湧いた。

「佐吉。待たせたな。で、佐吉の身を置く場所なのだが、裏の屋敷に行くぞ。ちょっと遠いから・・・忠勝!!!」

外に向かって家康が叫ぶと、大きな甲冑に包まれたものが空中に浮遊していた。
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