家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。
ツイート
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。
ツイート
七
黒点
苛立った家康は、無言のまま大股で廊下を踏み鳴らして行く。
乱暴な手付きで襖を開く。
室一杯に散乱した書物を冷ややかに見る。
腰を降ろして一つ手に取る。頭の中には入って来ない。ただ言葉の羅列が目に浮かぶだけだ。
時を置かず、室から去る。
射場に着くと小姓も呼ばず、定位置に立掛けてある弓を掴む。
矢筒から矢を一掴みする。組み木の台に転がして、一本だけ引き絞る。
放った矢は、的の端を深く抉った。
一呼吸置いて、放つ。
また中心から外れて刺さる。
溜息を吐いて。目を閉じた。
視界を遮断する。
木々が揺れる音と鳥のさえずり。
雑音を排除する。
空気を割く音がして矢が放たれた。
破裂音。
数瞬後に更に大きな破裂音。
中央に鋭く刺さった矢が寸分違わず矢尻迄到達、痕跡を残し的の下に砕け散っていた。
弦が切れた弓を台に放るように置いて家康は立ちすくむ。
(三成っ、三成っ・・・三成っ!!!)
三成の幻想が胸を支配して堪らなくなって城を飛び出す。
政務もそこそこに、家臣の問いにも答えずに繋ぎ止めてあった馬に飛び乗って走らせた。
己の居城には数多の家臣が居ても、三成は居ない。
馬を潰す勢いでひたすら走らせる。家康が乗った馬がとうとう根を上げて口を割った頃には城下が遙か彼方に小さく見える程だ。
その様を見て家康はようやく幾許か心を取り戻した。
「ああ、すまんな」
荒く息づく愛馬を数歩歩かせ、静かに降りる。馬の首筋を撫でて手綱を引く。
勢いで出てきてしまったが、常日頃から行きたかった場所がある。そこ迄は随分とある。家康はゆっくり歩きながら見知った街道に沿っていく。水場で馬に水を飲ませ、己も気付けに顔を洗った。
乱暴な手付きで襖を開く。
室一杯に散乱した書物を冷ややかに見る。
腰を降ろして一つ手に取る。頭の中には入って来ない。ただ言葉の羅列が目に浮かぶだけだ。
時を置かず、室から去る。
射場に着くと小姓も呼ばず、定位置に立掛けてある弓を掴む。
矢筒から矢を一掴みする。組み木の台に転がして、一本だけ引き絞る。
放った矢は、的の端を深く抉った。
一呼吸置いて、放つ。
また中心から外れて刺さる。
溜息を吐いて。目を閉じた。
視界を遮断する。
木々が揺れる音と鳥のさえずり。
雑音を排除する。
空気を割く音がして矢が放たれた。
破裂音。
数瞬後に更に大きな破裂音。
中央に鋭く刺さった矢が寸分違わず矢尻迄到達、痕跡を残し的の下に砕け散っていた。
弦が切れた弓を台に放るように置いて家康は立ちすくむ。
(三成っ、三成っ・・・三成っ!!!)
三成の幻想が胸を支配して堪らなくなって城を飛び出す。
政務もそこそこに、家臣の問いにも答えずに繋ぎ止めてあった馬に飛び乗って走らせた。
己の居城には数多の家臣が居ても、三成は居ない。
馬を潰す勢いでひたすら走らせる。家康が乗った馬がとうとう根を上げて口を割った頃には城下が遙か彼方に小さく見える程だ。
その様を見て家康はようやく幾許か心を取り戻した。
「ああ、すまんな」
荒く息づく愛馬を数歩歩かせ、静かに降りる。馬の首筋を撫でて手綱を引く。
勢いで出てきてしまったが、常日頃から行きたかった場所がある。そこ迄は随分とある。家康はゆっくり歩きながら見知った街道に沿っていく。水場で馬に水を飲ませ、己も気付けに顔を洗った。
スポンサードリンク
