家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。



   現の時間●草創
「駄目元で頼んでみるか」

三成の様子を盗み見て、三成と仲が良いらしい男に助けを求めてみる。

「大谷殿」

家康は輿に乗った男に声をかけた。

「徳川か、どうした」

三成にしきりに刑部と呼ばれている男、大谷吉継は家康が声をかけてきた事に少々驚いたようだ。

「実は貴方に頼みたい事がある」

「ぬしが我に頼みなどとはどういう風の吹き回しやら」

吉継は全身を病に蝕まれており伝染すると言われ人々に避けられている身だ。臆する事なく近付くものは秀吉と半兵衛、三成、そしてこの家康くらいなものである。

「三成の事だ」

家康が端的に話しを切り出すと吉継は聞く気になったようだった。

「アレの事か。皆まで言わずとも分かるわ。アレには我にも苦労が尽きぬ」

「そうだな・・・。今更で済まない。儂から三成に言う事にしよう」

「・・・そうしてくれると有り難い。我は三成に嫌われたくないのでな、ぬしが三成に口うるさく言ってくれると我は助かる。ぬしが嫌われると我は三成に好かれる」

ひひひ、と厭な笑いをされた。

三成を宥めて貰おうとしていたがかえって自らが行うように仕向けられてしまって家康は苦笑いを浮かべるしかなかった。





「三成、飯を食べろ」

三成は眉を吊り上げた。

原因はこの男、徳川家康。

一時期、大人しくなったかと思えば以前にも増して喧しくなって三成はうんざりしていた。

「貴様、聞こえなかったのか。要らん」

「駄目だ。食べろ。食べる迄儂は此処を動かんぞ」

ますます不機嫌になる三成。

(どうしてこいつは私に構うのだ!!!)

三成は今迄、気に入らない者は全て下がらせてきた。だのに家康だけはどうしても下がらない。
何故下がらないのかとつい口にしたら家康は儂は三成の家臣ではないから命令は聞けないと平然と言ってのけたではないか。
下がれと言って下がらないのであれば、徹底的に拒否するしかないのか。面倒だ。

「食欲が湧かない。そんな私に食べ物を持って来るなど時間の無駄だ。それよりも他に空腹を訴えている者がいるだろう、そいつにくれてやれ」

「・・・それはつまり空腹を感じれば食べてくれるという事でいいんだな?」

三成は拒否の理由として食事の味や食材、香りなどに関した事は一言も拒否を示していない事になる。
また、てっきり三成は多忙だという理由を言って来るかとも思ったが以前三成はただ忙しいという理由で成さない家臣を怒鳴りつけていたのを思い出し、そういえばそういう言い訳はしないんだったな、と改めて三成を感心した。三成が遠まわしに忙しいと言う際は秀吉様の為に成す事があると言う時くらいである。それでも三成は『忙しい』という言葉を気軽に使う事はない。

「なあ、三成。この間、秀吉公から頂いた休暇の間で良い店を見付けたんだ。一緒に行かないか。実は既に秀吉公から儂と三成の次の休暇は頂いて来たんだ。ちょうど儂も三成も同じ日だったから今度の休暇は三成と一緒に過ごしてみたいんだ」

矢継ぎに家康にまくし立てられて三成は言葉を失う。

三成は顔を合わせる度に邪険に扱う家康から誘われて困惑した。

「・・・秀吉公に休暇を頂いてしまっては仕方ない。そういえば刑部は甘いものが好きだったな。普段の礼に持って行ってやらねばならんか」

三成は渋々ながら休暇の過ごし方を決めたのだった。
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