家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。



   現の時間●草創
「三成くん、今日は君に会わせたい人がいるんだ」

「会わせたい者、ですか」

自分に会わせたい人間などいるのだろうか。

「紹介するね。三成くんは僕の自慢の家族だよ」

半兵衛が体をずらす。

逆光で良く見えなくて目を細める。

「儂は徳川家康。よろしくな三成」

ようやく光に慣れた三成の前に手が差し出される。

人好きそうな満面の笑顔を向けてくるこの男は馴れ馴れしく私の手を握ってきた。

人の返事も聞かないうちになんと図々しい。

私には理解の出来ない事に固まっていると半兵衛は笑った。

「・・・貴s「三成くん、家康くんはとっても優秀だよ。三成くんも優秀だけど、お互いにない良さを持っているのは僕も十分解っているから是非とも二人で秀吉を支えて欲しい」

「はい、半兵衛様」

三成はつい毒気を抜かれて家康に罵声を浴びせるのを忘れた。





家康が来てから、三成は直ぐに不快感に陥った。

家康は明るい。明るいのはいいが、誰にでもへつらっているのが癪だ。
あの様な惨めな様になどなりたくもない。

特に、家康は僅かでも時間があればこちらに寄って来るのだ、やれ飯は食べたか、やれ手伝う事はないかなどと、下らない事ばかり吐く。

「貴様、私の事に構うな。私は何も不自由になどしておらん。そういう貴様は与えられた責務は済ませているのだろうな?」

三成は苛々していた。家康も自分とあまり差がない任を預かっている筈だ。それなのに自分を構うなどとはなんとも高慢なのか。己の任はとうに終えたが逐一家康に己を気にされては自慢されているようで腹も立つ。

「秀吉公には報告済みだ。三成が疲れているようだったから何か手伝えればと思ったのだが」

「必要ない」

もう用件は済んだだろう?と家康を睨み付けると、家康は困った顔をしたまま動こうとしない。
仕方が無いから、不服であるが自分から立ち去るしかないようだ。

「三成」

「なんだ」

尚も繋ぎ止める家康に苛立ちながらも三成は律儀に足を止める。

「・・・」

折角立ち止まったというのに家康は口を数度開閉しただけで何も言わない。

「時間が惜しい。私は次の事をする。貴様も励め。私に構う暇などあるならば秀吉様の御為に働け」

家康は伸ばしかけた腕を力なく落として、去って行く三成の背中を眺めていた。

三成は来る日も来る日も休み無く働き続ける。

三成の臣下の者が『三成様は今日も殆ど食事に口を付けておられなかった』と口にしたのを耳にしたのは幾度目であろうか。
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