家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。



   討難 うたかた   
三成が長くはない眠りから覚めた。

うっすらと目を開けると、暗がりでも良く見える家康の戦装束。信じたくはないが家康が傍らで壁に背を凭れ掛けさせていた。

「家や・・・」

言葉尻は家康の掌に吸い込まれた。大きな手に口を塞がれて厳しい表情になる三成。

「おっと。三成、騒いでは駄目だ。皆寝静まっているんだ、皆の睡眠の邪魔はしてくれるな」

傷も開くし良い事は何も無い、と家康は苦笑いをする。



「家康。私を殺せ」

三成は諦めたのか大人しくなる。

「殺せない。三成、生きてくれ」

傷だらけの己よりも先に家康は三成の血を拭おうと手を伸ばす。

が、三成に勢い良く払い除けられる。

「触れるな!!!触れるのは、貴様が私を殺す為だけにしろ」

「無理だ。儂は、お前が心配なんだ」

案の定払われた手に切なくなるが家康は気にしていない風を装う。今は自分の事よりも三成を優先にしなければならない。そうしないと今にも三成は自害でもしかねない。家康が今まで必死に三成を死なせまいとしてきた。努力が無駄にならぬよう極力三成を刺激しない言葉を選んで優しく話しかける。
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