家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。



   絆を願う日
今日も、あの男の声を耳にする。




三成の顔は呆れの色を写していた。
「三成ー」
遠くから家康の声が聞こえる。
『三成ー三成ー』と忙しく己の名前を呼びながら駆け寄って来る男。
暑苦しい、と一喝して三成は近付く男に一瞥もくれる前にその場を後にする。
「待ってくれ!三成!」
聞き飽いた台詞を吐きながら家康が追い付き三成の前に回り込んで来る。
「・・・なんだ。家康」
あまりのしつこさに三成はとうとう構ってしまう。
足を止めた三成に家康は若干の喜悦を顔に浮かべた。
「三成!あのな?」
息も切れ切れに三成にひっきりなしに声をかける家康。
「用件を早く言え」
一蹴の言葉が飛び出してきても家康の表情は変わらない。
人懐こい笑みを浮かべた侭家康が三成の前に居る。
「三成!一緒に出掛けよう!」
「は?」
家康の発した言葉の意味を理解するのに数瞬の時間を要した。
「何だと?」
「だから。一緒に出掛けないか、って」
「遠慮する」
三成は即答。
「そんな事言うなって」
家康は食い下がる。
懐に手をやって何やらごそごそと慌ただしくする。
ほら、と家康の手が伸びてきた。
反射的に見てしまう。
目の前に差し出されたのは紙だった。
ただし、三成にとって、魅力的な。
ほんの僅かに揺れ動いた三成の視線。
目敏い家康の目は十分な手応えを知覚した。
食い付いたと踏んだ家康は矢継早に言葉を繋げる。
「丁度、手に入ったもんだから、三成と、って思ってな。ほら、あそこ、人気の店だろう?ずっと一緒に行きたいって思ってたんだ!三成、行こう!」
家康の手が握っている紙は、その人気店の予約チケットだ。
口にこそ出さないが、三成が好む、イートインが出来る評判のスイーツ店の。
少々高価ではあるが、盛り付け、味も一品の店。
脳裏に、上品な甘さが蘇る。
思い出してしまったら無性に欲しくなってきた。
文字通りの甘い誘惑。
「三成?」
控えめに発された家康の声。
三成の様子を窺う。
「・・・・・・・」
緩く眉間に皺を寄せ始めた三成。
軽く息を吐いて一言。
「少しならば。付き合っても良い」
三成の言葉を聞き届けた家康がぱっと明るい顔になるのが分かった。
「本当か!有難う、三成!感謝を!!!」
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