家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。



   隔靴掻痒 かっかそうよう  ●揺籃
三成は林の中の開けた場所にある大岩に腰掛けていた。

味噌で味付けをした干飯を口に放る。数度租借して直ぐ様飲み込む。僅かな時間で水を飲み食事を終えようとした。

「三成」

「また貴様か」

視界に現れた家康を鬱陶しそうに目を細める。

「まさかそんな程度で食事をお仕舞いにする気か?」

「貴様には関係ない」

家康に背を向ける。

「そんな事はない。大谷殿からも三成の食事に気を遣う様に頼まれてるんだ」

刑部の名前を持ち出されて三成は眉をしかめる。

「三成、好き嫌いでもあるのか?」(嫌な思い出の食べ物の所為だろうか?)

「そういう問題ではない」

「食べるのが嫌なのか?」(食べたら吐いてしまうということはあるんだろうか)

「時間が無い」(じゃあ時間があれば食事しても構わないんだな?)

「先程の大谷殿の前にあった鍋。あれは美味かった」

「・・・刑部め、家康に勧めるとは。・・・当たり前だ。刑部への食事に不味いものなど出せるものか」

一見不貞腐れた表情に見える三成だが少しだけ柔和な顔をした様に見えた。

(ああ、そんな顔も出来るんだな)嬉しい反面、少し妬けた。

「なあ、三成」

「なんだ」

「斥候はとっくに出しているんだろう?儂が後は見ておくから三成は休んでおいたらどうだ」

三成は単に人目の付かない場所を選んだりしない。偵察を兼ねているのは薄々感づいていた。いつも三成の頭の中は秀吉公の事ばかり。自分の事など見返りもしない。

「・・・もう十分だ」

三成は家康の言葉に反論もせずに歩き出す。その姿に家康は安心して三成の後ろに付いて帰陣した。



一里程進んだところで背後から敵が攻めてきたが、三成が休息を取っていたあの場所に敵が差し掛かると直ぐ様反転し巨大な鶴の陣で敵を圧倒する。敵の視界を黄色の旗で埋め尽くす。

紫の飾りを付けた騎馬が一頭、視界の奥に煌いた。家康は指示を出し上手く敵の視界から三成を隠す。

敵陣側面に近い翼の隙間から三成が飛び出す。前方に集中していた敵は側面からの攻撃に脆くなし崩しとなった。

家康が三成に向けて笑顔を向ける。三成は家康に視線を送ったかと思うと自分の陣へと引き返して行った。
スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。

COMMENT FORM

以下のフォームからコメントを投稿してください

参加

BASARA Search