家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。



   絆を願う日
後悔とは正にこの事だと思い知る事になろうとは。


「おはよう、三成!!!」
朝早くから、腹の底から目一杯と言わんばかりの家康の声が響く。
周りから注目を浴びる。
好奇の目で見られる。
何故そんな目で見られるのか分からないのがきつい。
注視されてしまうのは二人の容姿が飛び抜けて良いからなのだが家康は気にも留めないし三成に至ってはそのような考えに及ばないのだった。
(この場から早く去りたい)
約束の時間きっかりに現れた家康を置いて三成は歩き出す。
それにすぐに気付いて家康は三成の隣に並ぶ。
真っ直ぐに目的地へ向かう。
周りが賑やかだ。
電飾に飾られた木々。
赤や青、黄色に光っている。
樹木がそんな光を纏うなど、この国の行事からすると一つしかない。
冬の風物詩。
そういえば、そんな季節だった。
毎年決まって行われている行事。
年に一回だからというのもあるが、それにしたって日本で一二を争う行事ではなかろうか。
それ程のものであるというのに三成には無縁と等しいものである。
嬉しそうに歩く家康を横目で見る。
特にこれといった会話など家康と交わしてなどいない。
あいも変わらず他愛の無いやり取りしか。
だのにしきりに嬉しそうなこの男。
真意が掴めない。
「分からん。家康、貴様何故そんなにも嬉しそうなのだ」
疲れ知らずの家康が一旦言葉を切ったのを見計らって三成が口を挟む。
呆れ顔を向けられても、全く曇りの無い顔で三成を見詰める家康。
「当然じゃないか!三成と居るからだぞ?」
「私と居て、何か楽しい事でもあるのか」
気の利いた言葉も何もしていないというのに。
それでも。
悪くないと思ってしまう自分がいる。
家康の言う通り、それこそ一緒に居る事が。
三成の返答に、流石に少し困った顔を家康がした。
悪いと思いつつも、他に言葉のかけようが無い。
「・・・まあ、良い」
三成のその言葉を最後に二人は店内へと消えた。
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