家康視点多し。
特に記述が無ければ、関ヶ原になります。他武将も登場する場合には割合が多ければ記述。
関ヶ原、主に家三で小説、たまに絵。史実ネタとその逸話からの独自解釈、捏造改変など混ぜてたり。
基本はゲーム設定に色付け。男前が目標。シリアスで戦国設定濃い目。転生、現代あり。
合戦描写が好きな管理人です。



   天に願うこと。  ●揺籃
家康は政宗の居城に邪魔をする。
既に大きな笹は用意されていた。
瑞々しい青竹。
色とりどりの紙も沢山ある。
地面に杭を打って、支えを作っていた。
数人がかりで重い青竹を持ち上げられた。
揺れた拍子に笹と飾り紙が擦れてなんとも涼やかな音がした。
風でさらさらと音がする。

縁側にまだ沢山の色紙が置かれていた。
見ると文字が書かれている。

「家康も書くか?」

どうやらこの紙に書くらしい。
成程、願い事は笹に飾るというものか。
政宗に筆を渡される。
好きな色の紙に書いてよいとの事であったので、折角だからと黄色の紙を選ぶ。
家康は筆を取って伸びやかな字面で書き綴った。

「おいおい家康。ご丁寧に花押迄書いたのか」

「何かまずかっただろうか?」

「いや?ま、アンタらしいな。ああ、書いたら好きな所に結べよ」

紙縒りを渡される。手早く結んだ。

「これは、後でどうするんだ?」

「御籤なんかと同じで燃やす事にしてる」

「へえ。今日は晴れるだろうか」

空を見た。今は特に雨の心配はなさそうだ。

「天気は持つだろうよ。何せ天下人様の願い入りだぜ?」

「だといいな」

少しの間。

「おい家康。酒飲もうぜ」

政宗は家康に手招きする。
そうだった、と家康は政宗の後に続く。
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